税理士 土田士朗
税理士 土田士朗
 様々な業種業態があるので一概には言えませんが、税務調査で指摘されることが多いのが「売上の計上時期のズレ」(いわゆる期ズレ)でしょう。

 物販業であれば、締め日が月末であれば問題はないのですが、取引先によっては締め日がまちまちであったりします。例えば締め日が20日であった場合、決算月の締め日以後から月末までに引き渡した分については売上計上しなければなりません。サービス業でも同じく、決算月の締め日以後から月末までにサービスの提供が完了している分は売上計上しなければなりません。これを忘れると税務調査の際に、その分の売上額がそのまま申告漏れとされ修正申告となります。

 そんな思いをしないで済むようにするためには、日頃の経理処理が大事です。期ズレ分を期末に把握するというのも一つの方法ではありますが、毎月売上に計上すべき金額を期ズレ分も含んできちんと計上するのが良いでしょう。いわゆる入金された分だけを売上として計上するのではなく発生主義での売上計上への移行です。仕入や経費の計上についても同じです。

 この方法をとれば税務調査云々はもちろんのこと、適正な収入と支出の計上ができるので、毎月正確な利益を把握することができることになります。まさに一石二鳥です。

 また、例えば大きな機械を仕入れて、それ設置工事が完了して試運転等も完了した時に売上が計上される業態などは、いつ設置工事が終了し、相手に引き渡したのかを証明する書類をきちんと保存していないと、売上の計上漏れや棚卸の計上漏れを指摘されたりする場合があります。

 弊社が初期指導で訪問する際、最も時間をかけてお話しするのが、証明する書類(証憑類)のファイリング(保存方法)です。これができれば、毎月の正確な売上や仕入の計上は容易になります。

 弊社顧問先であれば、初期指導が完了後、一定の水準に到達すれば、税理士法第33条の2の書面添付(別掲)をしていますので、そもそも税務調査も省略されるようになります。

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