税理士 土田士朗
税理士 土田士朗
 相続ビジネスを手がける業者の中には、半ば脱税指南をするような経営コンサルタントと手を組んでいる者もいます。

 たとえば、建築業者の中には、”サービス”の一環としてそうしたコンサルタントを連れてくる者もいます。

 紹介されたコンサルタントは、さも自信たっぷりと、「◯◯をすれば、相続税を支払わないですみます」などと税金逃れの手口をアドバイスしてくるでしょうが、絶対に耳を貸してはいけません。

 相続税の脱税に対して税務当局は、昔から非常に厳格な態度で臨んでいます。

 最近も、東京国税局が、日本画家の故平山郁夫氏の妻が、相続財産から現金2億円を除外して申告したとして、遺産隠しを摘発したことが話題になりました。重加算税などを含めた相続税の追徴税額は約1億5000万円といわれていますが、摘発されているのは、このような有名人だけではありません。図表2−2が示すように、申告漏れのペナルティとして重加算税が課されている件数は毎年1000件を超えています。

地主のための相続対策 図2-2

 このように、税務署は、相続税の申告漏れに対して常に目を光らせているのです。

 税務のプロが、しょせんは素人にすぎないコンサルタントの手口に欺かれることなど絶対にありません。まず間違いなく、見破られてしまいます。

 特に知っておいて欲しいのは、そのようなコンサルタントにかかわること自体が、税務当局に目をつけられることにつながりかねないということです。

 コンサルタントが指摘した脱税が1件でも摘発されれば、その他のクライアントに対しても芋づる式に税務調査が入ります。

 そうなれば、仮に自身は脱税をしていないとしても、税務署からは、”脱税容疑者”とみなされ厳しい追及を受けることはまず間違いありません。

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