税理士 土田士朗
税理士 土田士朗
50周年記念事業第2弾「増税時代の資産防衛セミナー」
 
 平成25年10月5日(土)京王プラザホテル(西新宿)にて200名を超える参加者をお迎えし、盛大に開催しました。

 今回のセミナーは、富裕層の方々の最大の関心事である「相続税」について、最新の事例を交えながら、どのように生前対策を行えばいいのかをお話しさせて頂きました。近時の税制は、①消費税を増税する見せしめとして富裕層の資産課税を強化する。②法人税の負担を軽減させる代わりに富裕層の個人所得課税を強化する。という反面、子、孫に対する贈与税率を(若干)緩やかにし、相続税の税率は強化するという流れがあります。前段の資産課税、個人所得課税の強化は、富裕層を直撃するものであり、さらなる資産防衛術が必要となります。後段については、若い世代に早く財産を移転させることによって、消費活動を活発化させたいという意図があります。

 平成27年には相続税改正が施行されます。巷では基礎控除額の引き下げが話題となっており、あたかも誰でも相続税の納付義務が生ずるように言われていますが、この引き下げの影響を受けるのは、ほとんどが首都圏、特に東京に土地を持つ方々となります。セミナーではNHKの大河ドラマ「八重の桜」にちなんで、会津若松駅前、鹿児島駅前、山口駅前と東京の路線価を比較し、いかに東京の地価が高いのかを見ていただきました。その上で、保有資産について現状分析を行い、その保有資産について①死守すべき資産②有効活用(再)検討資産③(納税用)処分予定資産とに区分してから資産防衛対策を考えるという流れをお話ししました。

 資産防衛対策は、財産対策と分割対策についてお話しし、時間の関係上、納税対策と調査対策は割愛しました。財産対策については、贈与等により財産を減らす手法と、資産の組み替え等により財産価値そのものを下げる手法についてお話をしました。分割対策については、遺言書作成の重要性、遺留分の放棄などについてお話をし、近時の財産分割の難しさについてお話をしました。

増税時代の資産防衛セミナー

 90分という時間でしたが、みなさん真剣に聞いていただきました。
 セミナーにご参加いただきありがとうございました。