ウォルタージェヌイン
株式会社 WG GOLF & DRESS – ウォルター・ジェヌイン
http://www.walter-genuin.jp

株式会社 WG GOLF & DRESS – ゴルフブランドの日本総代理店

高柳社長:弊社はドイツのゴルフブランド、ウォルター・ジェヌインの日本総代理店をしています。メインの商材はゴルフシューズで、特に革底で出来たクラシックシューズが一番の人気商品です。それ以外にはグローブや帽子やキャディーバッグ等を販売しています。日本に上陸してから5年が経ちました。

株式会社 WG GOLF & DRESS 代表取締役 高柳 絢
株式会社 WG GOLF & DRESS
代表取締役 高柳 絢

土田税理士:早いものですね。

高柳社長:あっという間ですね。土田先生にお世話になってからもう5年です。

高柳社長:私は大学を卒業してすぐに渡米しまして、9年間ロサンゼルス近郊で生活していました。そのうちの7年間、アメリカにある日本語のゴルフ雑誌の会社に勤めていまして、毎年一月末にPGAマーチャンダイズショーというゴルフの世界見本市にメディアとして取材に行っていたのです。そのときにウォルター・ジェヌインと巡り合いました。25歳の時です。

あまりの素敵な商材に、気持ちがぐっと入ってしまって。メディアという立場だったので、雑誌で商品とブランドの紹介をさせてもらいたいということで、米国の支社長にアポをとって取材にいきシューズ特集を組んだんですよ。広告も掲載してくれました。

数年後に取材に行った同じ見本市で久しぶりに彼に会って、まだ日本の市場が始まってないのでやってみないか、というお話をいただいたんです。こんなビジネスチャンスっていうのはなかなか無いなと思って、グリーンカードの申請中だったにもかかわらず、日本に帰るって決めたんですよね。

土田税理士:一大決心でしたね。

高柳社長:あのとき土田先生にお世話になって会社設立が出来たんです。勢いでしたね。

会社立ち上げの苦労と海外取引の難しさ

レディース・ゴルフシューズ
ウォルター・ジェヌイン
レディース・ゴルフシューズ

高柳社長:最初に借りたマンションは55平米の小さい2LDKでした。ひと部屋が寝室で、ひと部屋を事務所にしてリビングダイニングは全部靴でいっぱいでした。二年後に借りたマンションが庭付き77平米です。そこに事務所と住居ごと引越しして・・・。

土田税理士:苦労話がいっぱいあるよね。商品が届かない話とか、記事には書けないかな。

高柳社長:いやいや書いていいですよ。
イタリアとか海外との仕事は非常に大変です。日本国内の注文は順調なのに、商品がないから売上に結びつかなくて。。。過去最高の売り上げを期待できる今期が過去最低の供給率なんです。お待ちいただいているお客様には本当に申し訳ないです。

土田税理士:そうだよね、始まって以来ずっと悩みだよね。なんだろうね、日本軽視というか。

高柳社長:いろいろな感覚が違いすぎますね。こちらで思っていることと、相手が思っていることは全然違うんです。いつになっても解決策が見つからないまま、月日は流れてあっというまに数カ月、半年、一年と経過していきます。

まあ反省するところは私もあるんですよね。でも、商売の流れとかチャンスってつかみたいときに出来ないと厳しいです。しかも自分ではコントロールできないところだから非常に悔しい思いをしています。

相手は変わりませんから、6期目からは気持ちを切り替えて、供給率の強化に努めますよ。

土田税理士:売れ行きは順調なんですよね。

ウォルター・ジェヌイン レディース・ゴルフバッグ
ウォルター・ジェヌイン
レディース・ゴルフバッグ

高柳社長:国内のニーズはすごく上がっていると実感しています。取引先もどんどん増えています。ウォルター・ジェヌインを日本で始めるときに私が思ったのは、信用性と認知度のアップの必要性でした。そこでまず百貨店営業から始めて、有名百貨店が取り扱ってくれるようになって。

土田税理士:私はゴルフ下手だけど、ウォルター・ジェヌインの靴は本当疲れないですよね。例えばフェラガモとかああいう系の、いきなり履いても疲れない靴。日本の靴作りとはまた違いますよね。ソールのスパイクの形とか、見た目不安でしたけど、履けばすごくしっかりしているとわかりましたし。

高柳社長:シューズの良さを知っていただけて嬉しいです!

卸の次は、オンラインショップとサロンのような小さい店をやりたいと思っていたのですが、それが今では実現しているので良かったと思っています。一度知ってくださったお客様もここに来れば全部の商品を見られるということで足を運んでくださいます。あとは雑誌を見たということでお電話をよくいただいたりしています。

新会社の設立と補助金の活用

土田税理士:そして、6月に新会社を立ち上げたんですよね。

高柳社長:はい、輸入ビジネスにも慣れてきたことと、いちブランドだけだとリスクが偏りますので、それを回避する目的もあって。

新会社は事業部が三つあります。ひとつは輸入卸事業で、次にゴルフ商材の卸売販売をやります。もうひとつはロジスティクス事業で、まずはウォルター・ジェヌインの在庫管理から発送業務をやるんです。

土田税理士:輸入品は何を扱うのですか?

高柳社長:取引をする会社は3社で、ひとつはカジュアル帽子の専門メーカー、そして、ワインをおいしく飲んだり保管したりする小物、最後にジュエリークリーナーです。いずれもアメリカの会社で、9月にはそれぞれの本社に行ってくる予定です。

土田税理士:これはまた、今までの商材とは大きく変わりましたね。

高柳社長:はい、でもやっぱり美意識の高いものや生活を豊かにしてくれるアイテムってところでは共通しています。

日本での輸入販売の仕組みが大分わかってきたので、それを活用できますし、シューズ販売に比べたらサイズがないので楽なものです。

設立に関してはまた土田先生にお願いして、その際に創業補助金という制度を教えていただいて、申請も手伝っていただきとても助かりました。

税理士法人けやき 土田事務所 所長 土田士朗
税理士法人けやき 土田事務所
所長 土田士朗

土田税理士:今回の補助金は「地域需要創造型起業・創業促進事業」というもので、300万かかる設立費用の200万を国が補助してくれます。申請をして通れば、かかった経費を補填してくれる。昨年、うちの事務所が「経営革新等支援機関」に認定されたので、申請できるようになりました。

高柳社長:それと、月に1度、経営的なアドバイスを経理面以外でもいただいていて、それはすごくプラスになって助かっています。

土田税理士:MAS監査のことですね。毎月の会計処理をする月次監査とは別にお邪魔しています。業務面の行動目標と数値目標を毎月立てて、予実管理をともにPDCAを回しているわけだけど、高柳社長はすごく勉強熱心ですね。

うちの研修会とかセミナーには必ず出席されて、経理も全部ご自分で勉強していますよね。最近ではもう、資金繰りにしても何にしても打てば響く状態ですね。しかも借り入れをしても無茶なことは一切しないし、すごく堅実ですね。

高柳社長:我ながらびっくりしちゃうほど堅実ですね(笑)。経理面での悩みは、システムに入力する時間です。売上が上がるのは嬉しいのですが、システム入力する時間も多くかかってしまうので、思うように時間が取れないときがてんやわんやで。

それを今後はスタッフに任せようと思っています。今はスタッフが二人とも出荷業務をやっていて、相当時間を取られていますが、これからは新会社に検品から出荷発送を丸投げしますので、その分の時間を業務や実務に集中して取り組んでもらおうと思っています。そして、もっとカスタマーサービスとか営業とか実売につながる仕事を充実させたいと思っています。

2社の両立は大変だと思いますが、幸いスタッフにも恵まれ、なんといっても所長を始め、土田事務所の皆様の大きなお力添えがあるので、前向きに頑張っていこうと思います。これからもご指導よろしくお願いします!